茂木健一郎×山中教子DVD発売記念セッション動画


2012年12月11日、新所沢のアープ卓球実習センターにおいて、山中教子と、脳科学者の茂木健一郎氏による対談「卓球する脳と身体」が行われました。

 

対談を主催した夜間飛行社が、youtubeに動画をアップしています。

 

 

また、対談の翌日、茂木健一郎さんがツイッター( @kenichiromogi )で、連続ツイート「卓球を、取り戻す」で当日の様子・感想を書かれました。転載許諾をいただきましたので、こちらに掲載させていただきます。

 

 

連続ツイート第802回「卓球を、取り戻す」

2012年12月12日 茂木健一郎

 

昨日、新所沢にて卓球の世界選手権で優勝した山中教子さんと対談させていただいた。山中さんは、この程私がメルマガ『樹下の微睡み』を出している夜間飛行から、卓球のDVDを出した(ARP理論)。その発売日が昨日だったので、卓球対談と相成ったのである。

 

卓球日本は、最近はなかなか優勝など難しいが、私が子どもの頃はブームだった。山中さんを始め、日本人選手の活躍で卓球が人気だったのである。それで、子どもの頃から、体育館などで、友だちと夢中になってピンポンを追いかけていた記憶が鮮明にある。

 

中学校になって、私は一年の時は軟式テニス部に入った。それが、二年になったらなぜか卓球部に転部した。試合にも出た。移り気な私は、三年は水泳部で、平泳ぎ200メートルで大会に出た。高校も卓球部(途中からユーレイ)で試合にも出たから、考えてみると随分卓球をやっている。

 

それが、日本がバブルに浮かれていた頃、確かタモリさんだったと思うのだけれども、「卓球はネクラだ!」というようなことが言われ始めて、元卓球部ですと言うのが、なんだか後ろめたいような風潮になった。それで、私も実は卓球部だったということを、あまり言わなくなってしまった。

 

自民党のポスターに、「日本を、取り戻す」とある。同じように、「卓球を、取り戻す」必要があるだろう。昨日山中教子さんとお話して、そのようなインスピレーションを得た。山中さんが卓球において一貫して追求しているのは、動きの美しさ。名選手を見て、バレエのようだと思った少女時代。

 

山中教子さんがあこがれたというその外国の名選手(※編集注 ルーマニア代表で世界選手権を6連覇したロゼアヌ選手)の競技写真を見ると、確かにバレリーナのようである。理に適った動きはムダがなく、従って美しい。美しいフォルムで球を打てる人は、卓球の試合も強い。山中さんは、卓球は、音楽のようだという。ネクラと言われた卓球の、真の姿。

 

タモリさんも、本当は卓球が好きで、山中さんがつくった卓球場にいらしたこともあるのだという。「卓球はネクラ」という風評被害によって、バレエのように美しい卓球の姿が、どこかにふらふら飛んでいってしまったが、そろそろその卓球を、取り戻すときが来ているのかもしれない。

 

ところで、すぐれたアスリートはイメージで話すので不思議。山中教子さんに、「どうやって試合に勝つのですか」と聞いたら、「一生懸命打っていると、相手が勝手に負けていくのよ」と言う。打撃のやり方を聞かれて、「ボールが飛んできたらぱーんと打てばいいんだ」と答えた長島さんみたい。

 

卓球の動きの中にバレエの美しさを見て、試合をやると、相手が勝手に負けてしまう、「卓球界の長島茂雄」、山中教子さんとお話して、私は卓球を取り戻すことができた。今度、温泉でスリッパでもいいから、山中さんのARP理論を実践してピンポン玉を打ってみたい。バレエダンサーのように。

 

以上、連続ツイート第802回「卓球を、取り戻す」でした。

 

 

DVD『軸・リズム・姿勢で必ず上達する究極の卓球理論ARP(アープ)』

12月11日発売。

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