美姿勢(びしせい)からはじめる卓球


 

美姿勢とはアープ理論における理想的な姿勢です。美姿勢とは「止まった状態での姿勢の良さ」だけを意味するものではなく、連続的な運動の中で身体全体のバランスが取れた状態を保つことを言います。

 

アープ理論では、どんな技術を行うときも、姿勢は「美姿勢」ひとつを理想とします。
美姿勢は、もっとも無理なく、無駄なく、効率的に地面反力を生かすことができる姿勢です。その条件は3つあります。

 

①軸が真っすぐに通っていること

 

 

センターアクシス(中心軸)を通す

 

この図のように、身体の中心にまっすぐな軸が通った状態であることが、美姿勢の1つ目の条件です。

 

②筋力ではなく地面反力で運動していること

 

腕や、身体の一部の筋力に頼って運動するのではなく、地面から力をもらって運動します。地面からの力を地面反力と呼び、地面反力をつくるきっかけとなるのが、六関節のゆるみです。

 

六関節とは、左右の股関節、膝、足首のことです。これらを同時にゆるめることによって一瞬体重が下に落ち、その力が足裏を通って戻ってきます。この力を全身運動に効率的にいかすのが、アープ理論の考え方です。

 

六関節とは左右の股関節、膝、足首のことです

 

③重心が前にあること

 

重心が常に前にあることも、美姿勢の条件です。

 

姿勢Zのように、軸をまっすぐに保ち、重心を前に置いて運動するのが美姿勢です

 

姿勢Xは、軸がまっすぐに通っていない姿勢です。

 

姿勢Yは、軸はまっすぐに通っていますが、重心が後ろにあるため、運動が途切れてしまいます。

 

姿勢Zは、重心が前にあるため、連続した運動の中でも姿勢が崩れません。