「壁を越えたい」あなたへ――アープ理論は上達の道しるべ


壁にぶつかっていませんか?

 

皆さんは初めてラケットを握り、ボールを打ったときの楽しさを覚えていますか? 練習をはじめたばかりのころ、誰もが練習すればいくらでも上手になれると感じていたのではないでしょうか。

 

壁にぶつかっていませんか?

 

 

でも、その後、多くの人が卓球を続けるなかで壁にぶつかります。試合で勝てなかったり、思ったようなプレーができなかったり、故障をしてしまったり。それをバネにがんばる人もいますが、だんだんと初心者の頃のように純粋に「上達できる!」とは思えなくなってくる。その結果、世界選手権の映像や、試合会場で上手な人のプレーを見ても、「自分にはどうせできない」と初めから諦めてしまうようになってしまう。

 

それは、仕方のないことなのでしょうか?

 

 

勝ち負けにこだわりすぎていませんか?

 

私たちが壁にぶつかり、上達に自信が持てなくなる大きな原因のひとつが、「目先の勝ち負け」に囚われてしまうことにあると私は思います。もちろん、選手として、アスリートとして「勝ちたい」と思うことは自然なことですし、大切なことでもあります。しかし、勝ち負けはあくまでも「結果」であり、卓球に取り組むこと、卓球が上達していくことの「本質」や「目的」ではありません。

 

 

なぜなら、すべての人が勝ち続けられるわけではないからです。小中学生であれば、1年でも早く練習をはじめた選手のほうが強いのは当たり前です。そして、勝ち負けのみを目的に卓球に取り組む人は、負けるたびにどんどん自信を失ってしまうことになります。

 

また、「勝っている人」「強い人」にも落とし穴があります。卓球という競技の性質から、サービスやレシーブを集中的に練習することで、短期的には「勝てる」のは事実ですが、それによってプレー全体のバランスを崩してしまうと、長い目でみると、上達への道を自ら閉ざしてしまうことになります。

 

「勝ち負け」だけを目的に卓球に取り組むことは、かえってその人の絶え間ない上達を阻んでしまうのです。

覚えた技術を自由自在に使えていますか?

 

一方、個別の技術に囚われることも、上達を妨げる大きな原因です。フォアハンドやバックハンド、サービス、レシーブ、ドライブ、ツッツキ、フリック、チキータ……卓球の指導書やDVDには、多くの技術名が並んでいます。これらをひとつひとつ習得し、技術を積み重ねていけば、本当に上達できるでしょうか? 私は、難しいのではないかと考えています。

 

実戦になったとたん、覚えた技術を発揮することができなくなってしまった経験のある人は少なくないはずです。それは、卓球が「相手のボールを打ち返すスポーツ」だからです。相手は毎回変わりますし、同じ相手でも飛んでくるボールは毎回違います。そのように変化し続ける状況に対し、臨機応変、自由自在に対応する力は、1つひとつの技術をバラバラに学んでいるだけでは決して身につけることができないのです。

 

また、個別の技術に偏った練習は、全身のバランスを崩し、故障にもつながりがちです。個別の技術から卓球を捉えているかぎり、どうしても越えられない壁があるのです。

身体運動から学ぶことで、はじめて開ける卓球の世界があります

 

ではどうすればいいのか? アープ理論では「個別の技術ではなく、身体運動から卓球を捉えなおす」ことを提案します。その最大の特徴は、卓球の身体運動を「姿勢は1つ、打法は2つ」と非常にシンプルに整理していることにあります。

 

これによって、状況がどのように変化しても、臨機応変・自由自在にプレーすることができるとともに、身体のバランスを保ち、筋肉への負担を軽減し、故障を減らすことができます。

 

また、アープ理論の目標は、目先の勝ち負けではなく、その人の身体が秘めている可能性を最大限に引き出して、「速く、強く、美しい」理想のプレーに近づくことにあります。もちろん、アープ理論は実戦的な理論ですので試合にも良い影響を与えることは間違いありませんが、「勝ち負け」はあくまでも、その人のパフォーマンスレベルが最大限に引き出された結果に過ぎないのです。

 

筆者(山中教子)は子供時代、運動神経が悪く、決してスポーツに向いたタイプではありませんでした。その私が全日本を2度制し、世界選手権での団体優勝まで達成することができたのは、ひとえに目先の勝ち負けよりも「速く、強く、美しい」理想のプレーを追い求めて取り組んだ「結果」だと考えています。

 

皆さんもぜひ、一人ひとりの身体に秘められた無限の可能性を信じ、そのパフォーマンスを最大限に発揮できるよう、卓球に取り組んでみてください。そのとき、アープ理論は、みなさんがたゆまなく上達していく、最良の道しるべになるものと確信しています。

(山中教子)

 

DVD『軸・リズム・姿勢で必ず上達する 究極の卓球理論ARP(アープ)』付属小冊子より